日経アーキテクチュアが実施した、採用したい建材・設備メーカーランキング(2007年度)システムキッチン編だ
1 (2) サンウエーブ工業
2 (1) TOTO
3 (4) INAX
4 (3) クリナップ
5 (6) タカラスタンダード
5 (5) 松下電工
7 (8) トーヨーキッチン&リビング
8 (7) トステム
9 (9) 松下電器産業
10 (10) ヤマハリビングテック
11 (12) 東建ナスステンレス
12 (11) キッチンハウス
13 (13) ミカド
14 (15) ノーリツ
15 (14) 永大産業
16 (16) 日立ハウステック
17 (17) クチーナ
サンウエーブ工業が昨年1位のTOTOを抜いて1位に返り咲いた。その差はわずか0.6ポイントだ。採用要因では、価格面で評価を得た。2位の TOTOは、「意匠性の高さ」や、「設計の素材提供」といったサポート面で評価されている。3位はINAX。昨年は4位だったが、昨年3位のクリナップと入れ替わった。評価されているのは、「機能性の高さ」や「意匠性の高さ」だ。一方、4位のクリナップは、サンウエーブ工業と同様、価格面の評価が高い。
上位4社の評価のされ方にも表れているが、システムキッチンは近年、「意匠性」を評価される会社と、「価格」を評価される会社とに二分され、互いにしのぎを削る構図になっている。2005年から2006年で1位と2位が入れ替わり、2006年から2007年では、1位と2位、3位と4位がそれぞれ入れ替わった。なお、昨年の6位から今年5位に順位を上げたタカラスタンダードは、価格面が評価されている。昨年の8位から今年7位に順位を上げたトーヨーキッチン&リビングは、「意匠性の高さ」でトップのポイントを獲得している。
こうした“つばぜり合い”を繰り広げる構図は、新製品のトレンドにも表れている。意匠性を高めた「ハイグレード」なシステムキッチンが、富裕層を狙って数多く市場に投入されている。その一方で、リーズナブルな製品シリーズは、モデルチェンジを繰り返しながらバリエーションを増やしている。リフォームにターゲットを絞った新製品も登場し始めている。
システムキッチンの場合、エンドユーザーの志向も強く影響しているため、「意匠性」と「価格」の両立は一筋縄ではいかない。ランキングにおける「意匠性VS価格」の構図もそう簡単には崩れないだろう。ただ、そうした状況があるだけに、意匠性と価格を両立した画期的な新製品が出てくれば、この分野に大きなインパクトを与えることは間違いない。