間違いだらけのハウスメーカー選び〈2〉実践編

感想
実際に家を建てる人を例に、筆者が「ホームインスペクター」(アドバイザ)として各ハウスメーカの設計、施工について評価する本である。ハウスメーカとしては、限られてしまうのでハウスメーカを評価するというよりは、設計図のチェックポイントや、基礎工事や建物のチェックポイントが分かるようになる本である。
 この本を読んでいて、筆者が一貫して訴えたいことは、決してハウスメーカに任せきりにしてはいけないということであろう。ここで取り上げられている事例の施工主は、家に対して相当勉強しているようで、ハウスメーカの営業や現場監督に対して、かなり厳しい意見を言っている。やはりこのぐらい勉強すべきなのだと反省させられる本でもある。
 大手のハウスメーカでも信じられないような対応をすることもこの本を通して分かるので、建てる前に読んでおくと勉強になると思う。

間違いだらけのハウスメーカー選び〈2〉実践編―ハウスメーカーで「いい家」を建てたい!
内容
体を張った実名ドキュメントでロングセラーとなった02年刊の続編。実際に家を建て、ハウスメーカーの家づくりを実名評価。すべてドキュメントでお見せします! ハウスメーカー24社の得意・不得意・裏事情も満載。
内容
第1部 ドキュメント・ローコスト住宅を建てたい!(この安さには裏がある―「あとで検討すれば…」の罠―家本体だけに気をとられるな ほか)
第2部 裏事情と得意・不得意から探る、ハウスメーカー選びのポイント(ハウスメーカーの出自とジレンマ
戦後復興期 ほか)
第3部 ドキュメント ハウスメーカー事件簿(ハウスメーカー事件簿1―図面を渡せ、渡さない事件
ハウスメーカー事件簿2―基礎ひび割れ事件 ほか)
第4部 ドキュメント・こうやれば理想的な家づくりができる!(3軒目の我が家
現地のロケーション評価 ほか)
著者略歴
市村 博
一級建築士・ホームインスペクター。1946年東京生まれ。日本大学理工学部建築学科卒業。在学中は構造力学を専攻。1969年不動建設(株)技術部入社。1972年一級建築士取得。登録番号建設大臣71900号。1975年(株)市村建築事務所設立、代表取締役に就任。2001年同社解散。2002年「住まいと土地の検査機構」を主宰。建設会社勤務中は構造設計に従事。独立後は事務所・共同住宅・医院等の設計監理を手掛けるが、やがて住宅設計の魔力にとりつかれ、住宅の設計監理を主たる業務とする。大手ハウスメーカーの協力事務所としてハウスメーカーの住まいづくりに協力(設計実績は1800棟に及ぶ)した。が、ハウスメーカーや工務店等の住まいづくりに疑問を抱き、消費者に住まいづくりの真実を公開するセカンドオピニオンとして、ニュートラルな立場の設計者となることを、ライフワークとして展開。妥協を許さない厳しい現場管理を実践している
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